06. 安易に霊能力を求めない方が良い


「霊が見える」

と聞くと、羨望のまなざしを向ける、半信半疑で興味を持つ、毛嫌いするなど反応はさまざま。しかし実際に死者との交信による捜査が行われたり、FBIで超能力者が透視によって犯人を逮捕した例もあります。現代技術を支える力として科学が大本命とするならば、霊能力はダークホース的存在と言ったところでしょうか。



また、よく見る芸能人と霊能力者との対談。「おばあさんがあなたを守っていらっしゃいますよ」といった、感動的で心温まるメッセージを伝えるスピリチュアルコンテンツ。霊能力者が口にする当事者しか知らないエピソード、涙がこぼれる対談相手。霊能力者は死者からのメッセージを伝えてくれる、優しい天の使いのように見えることでしょう。



しかし自称「霊能力者」の多くは、トリックや巧みな話術で情報や性格を引き出します。さも「私には見えている」感で作り上げたインチキなので、決して騙されてはいけません。

ここでは、真面目に霊能力者として活動している方についてお話したいと思います。



『霊能力者の仕事とは?』


まず、霊能力者の役目とは一体何なのでしょうか?家の間取りを当てたり、探し物を見付ける能力?依頼者の信頼を得て信憑性を増すには、「当てる」のは手っ取り早い方法です。でも本来の霊能力者の仕事は、相談者の霊的な状態を指摘することではないでしょうか。


例えば、良くないレイコンの影響を受けて体に支障をきたしているなど。深刻な相談者は悪い事が続いたり、襲ってくる言いようのない喪失感など、その理由が知りたいはずなのです。霊能力者は何よりまず「霊的な事」に対しての専門的な見解を述べることが大事なように思います。 



『心がキレイならレイコンは憑かないのか?』


一般的に、また霊能力者の中にも、ココロとカラダのバランスを健全にすれば、悪いレイコンは自ずと去るという「精神論」を語る人が居ます。ココロの弱さが付け込まれる要因、ココロを解放し感謝で満たせば、悪事をもたらすレイコンは寄ってこない、などと無責任な事を言うのです。


あたかもドラキュラに向けるにんにくと十字架のように、悪いレイコンにはポジティブを武器に、といった発想。レイコンのことを何も知らない人の見解のように思われます。


転んでケガをするのはココロが弱いから?そんなはずはありません。ココロの状態と起こることは別のもの。悪いレイコンの干渉がある場合、その事実を知らずにいると霊的な障害を負ってしまうこともあるのです。



『霊感は潜在的能力なのか?』 


近年、「霊感」というワードに神秘の力を感じるのか、気軽に霊感が身につくセミナーが開催されているようです。 その内容は人間には霊感が内在しており、それをチカラで呼び覚ますといった類のもの。また「霊感」とは呼ばず「超能力」として未知なる力を引き出そうと様々な試みがなされているようです。


「霊が見える」というと、あたかもその人の五感で感じているようなので、人間に潜在している能力と勘違いしやすいと思います。しかし、見える人も見えない人も肉体の構造は同じです。元来「霊を見る」機能を人間は持ち合わせていないのですから、見えないことが自然なのです。



『霊が見えるのはなぜ?』 


少しレイコン学の基礎知識をお話しします。霊能力者、霊感をもつという人たちが見えるという「霊」。この正体は昔この地上に居た人間の死後の姿、つまりレイコンなのです。


私たちこの世の人間は、現在使用している「肉体」と、レイテキなカラダ「幽体(ゆうたい)」が重なり合って存在しています。この幽体は死後に使うカラダ。ですので死を迎えると肉体と離れ、その後はレイコンとして幽体で存在していきます。



この世の人の幽体には肉体同様、目もあれば脳もあります。同じ性質のもの同士であれば同じものを見ることが可能です。つまり物質の肉体の目は物質を見ることができ、幽体の目は「幽質(ゆうしつ)」のものを見ることが可能なのです。


ではなぜレイコンが見える人がいるのでしょうか?私たちの幽体の目がレイコンの幽体を認識はしていても、肉体の脳にはその情報が伝わらないので、レイコンの存在をとらえることはできません。



「神」「天使」「守護霊」たち、あくまで「自称」です


霊感や超能力を手に入れたという場合、幽体の脳内情報を、物質の脳に伝達しようと手引きする存在がいると思われます。それがいわゆる自称「神」「天使」「守護霊」たち、あくまで「自称」ですのでくれぐれもご注意ください。


霊能力は本来宗教のもと、神を信じる修行の中で培われてきたもの。一朝一夕に獲得するなどできるはずがありません。それが手近なセミナーで見えるようになったという場合、その多くは、危険で不道徳なレイコンが無関係でないことは心にとめておくべきでしょう。